こんにちは!
谺(こだま)こと、児玉朋己です。
お元気してますか?
私はまったりコーヒータイムです。
ところで、
何かにつけ
「これじゃだめだ」
と思って自分を否定してしまうことはありませんか?
私は、
いまはだいぶ減りましたが、
以前はよくありました。
というか、
そう思ってしょっちゅう落ち込んでいました。
その状態から脱出できたのには、
いろんな理由がありますが、
最初のとっかかりとして大きな学びを得た本があります。
ナサニエル・ブランデン著
『自信を育てる心理学 「自己評価」入門』(春秋社)
(以下、『自信を育てる心理学』)
です。
今回は、
この本について紹介しようと思います。
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『自信を育てる心理学』
- 自分はどうありたいかがない。
- どうしようもない虚無感を抱えている。
- 未来を想像することすらできない。
あなたはこういうことはありませんか?
実はこれは過去の私でした。
その自覚すらないほど自分を嫌っていた時期のこと、
私はこの本に救われました。
読んですぐにハッピーになったわけではありません。
けれど、
この本の影響はゆっくりじわじわと確実に私を変えていきました。
そして、
自分が好きになれたのです。
自己評価の重要性って?
自己評価が高い状態と低い状態を比較して、
著者は次のように述べています。
高い自己評価があるときには、満たされた人生が送れるという自信が感じられるものです。つまり、(中略)自分が有能であり価値があると感じるのです。一方、自己評価が低いときには、人生にどこかしっくりこない感じがして、個々の問題に対して間違っているというよりも、一人の人間として間違っているという感じを抱くものです。
『自信を育てる心理学』(P.17)
先に述べたように、
私自身も虚無感を抱え、
自分が「一人の人間として間違っている」ように感じていました。
それが、
いまでは大きな虚無感はほぼなくなって(ほぼ、です)、
自分ができるようにやっていけばよいのだという安心感のようなものに変わっています。
本文中のエクササイズ
その変化の発端となったのが、
本文中に多数挿入されているエクササイズ。
たとえば次のようなものです。
エクササイズ7 文章完成法「自分を好き・嫌い」
『自信を育てる心理学』(P.111)
次にあげる文章完成法は、自己受容を考えるきっかけになるでしょう。
ノートを用意して、ページの一番上に「自分を嫌いになるのは……のときです」と書いてください。それからできるだけ速く、六つから一〇の答えを書いてください。
(中略)
では、次に行きます。
自分の嫌いなところは……です。
自分の好きなところは……です。
自分が一番嫌いになるのは……のときです。
自分が一番好きになるのは……のときです。
母親が私について言ったことは……です。
(以下略)
このエクササイズに取り組んだとき、
「ああ、俺は自分をひどく嫌っていたんだ。でも、本当は自分のことが好きだったんだ」
ということに思い至りました。
そして、
素直に自分が好きだと思えるようになりたい、
と思いました。
著者は、
優しくていねいな語り口で書いてくれています。
おかげで、
自己評価がダメダメで低かった私でも。
なんとか読了することができました。
そして、
その後に自己評価を上げていく大きな力になったのです。
自己評価とは?(自信・自己評価・自己肯定感)
さて、
この本のテーマである自己評価とは何でしょう?
この本の原題は、
How to raise your self-esteem
です。
邦題タイトルでは、
self-esteem を自信と訳しています。
本文中では、
自己評価と訳しています。
私が当初に読んだ旧版では、
本文で自負心と訳していました。
一般的には、
自己肯定感とも訳されるようです。
日本セルフエスティーム普及協会「自己肯定感とは?」
自己を肯定する感覚を表す言葉はいくつもあり、
分かりやすく整理してくださっている方もいます。
自己を肯定する9種類の感覚とその違いについて
煩雑になるので、
ここではこれらの言葉を詳細に比較検討することはせず、
この本で定義されている言葉で理解したいと思います。
自己評価には二つの要素があります。〈自分が有能であるという実感〉と〈自分は価値があるという実感〉です。自己評価とは、いわば自信と自尊の総和です。それは、人生の難問に対処する自分の能力(問題を理解し、それを解決する能力)と、自分が幸せになる権利(自分の関心や欲求を大切にし、それを擁護する権利)について、その人が暗黙のうちにどう判断しているかを反映しています。
『自信を育てる心理学』(P.17)
self-esteem(自己評価)とは、
自分は有能で価値があるという実感だということですね。
いまでは、
一般的には自己肯定感という言葉で表現されることも多いと留意しておけば良いでしょう。
意識的に生きる
さて、
自己評価を高めていくために前提となるのが、
「意識的に生きる」という選択
です。
ざっくりいうと、
周囲に起きている出来事、
相手や自分の心の状態、
こういったことすべてに対し可能な限り意識的であろうと選択し続けることです。
そして、
意識することで気づいた多くの事実を尊重して生きることです。
「認めたくないものは見ようとしない」
という態度とは正反対な生き方です。
意識的な生き方と無意識的な生き方
著者は、
意識的な生き方と無意識的な生き方を次のように比較してくれています。
意識的な生き方 | 無意識的な生き方 |
考えることが苦しくても、それから逃げない 気づくことへの勇気 簡単でもむずかしくても、はっきり見る 快感であれ苦痛であれ、現実を重視する 真実を尊重する 自立 積極的な生き方 恐れがあっても、必要なリスクをとる 自分に正直である 現在に生き、現在に責任をもつ 自己との対決 すすんで誤りを認め訂正する 理性 | 考えない 気づかない あいまいにしたり、ぼんやりさせておく 現実から逃避する 真実を拒否する 依存 消極的な生き方 リスクを避ける 自分に不正直である 空想の中に引きこもる 自己からの回避 誤りにこだわる 不合理性 |
あなたはどちらの生き方をしている瞬間が多いでしょうか?
もし、
つい無意識的な生き方を選択してしまっていることが多いなら、
この本を読んでみる価値があるかもしれません。
自分が好きになろう(まとめ)
ここまでで、
おおむね第3章までの要点を紹介しました。
このあと、
- 自己を受け容れる
- 罪悪感から自由になる
- 子どもの自己を統合する
- 責任をもって生きる
- 真実に生きる
等の章が続きます。
全体では第11章まであります。
私自身、
統合失調症の闘病の過程でこの本に出会ったわけですが、
「自己を受け容れる」「真実に生きる」、
といった内容が、
自分の病気をありのまま受け容れることや、
波はあっても途中で闘病を諦めなかったことに大きく役立ったと感じています。
また、
「自分が好き」になれたのも、
この本のおかげだと思っています。
- 何かにつけ「これじゃだめだ」と自分を否定してしまう。
- 自分はどうありたいかがない。
- どうしようもない虚無感を抱えている。
- 未来を想像することすらできない。
といった、
自己否定感が強い方に、
ぜひおすすめしたい本です。
著者は優しく語ってくれます。
お役に立ちますように。
生きるって何だろう? 生命って何だろう?
谺(こだま)
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