海パン事件

こんにちは!
谺(こだま)こと、児玉朋己です。

お元気してますか?

なんとか週1回の投稿ができそうです。

本日は、

『成功する複業』

という本を読んでインスパイアされたエッセイをお届けします。

題して、

海パン事件

です。

ではでは~

※本ページではアフィリエイト広告を利用しています。

『成功する複業』(後藤勇人 著)アルソス

海パン事件

夏休みのプール

私が生涯で一番恥ずかしかった事件は小学1年生の夏休みに起きた。

夏休みには、
近所の仲間たちと学校のプールに行く習慣があった。

行くとカードにスタンプを押してくれるアレだ。

その日も私たちはプールに向かった。

男の子も女の子もいた。

上級生が引率してくれて、
総勢7,8名はいた。

プールに着いて、
水着に着替えるためにいつも通り更衣室に入る。

私も更衣室で海水パンツを出そうと水着袋を探った。

ない

ない。

「アレ? そんなはずは。」

でもない。

ひっくり返してもない。

水着袋は小さい。

ないものはない。

「アーッ! 俺、海パン忘れた!」

羞恥

プールに来たのに海パンを忘れるなんて。

プールといえば海パン、
海パンといえばプール。

二つは切っても切れない関係だ。

それなのに!

俺はなんてバカなんだ!

強烈な羞恥。

「どうしようか?」

私は誰にも告げず一人で家に帰るという選択をした。

諭してくれた母

その日の夕方、
仕事から帰ってきた母が私を呼んだ。

母はなぜか私がプールから一人で帰ってきたことを知っていた。

曖昧に語る私に、
母が次のように諭してくれたことを憶えている。

「みんなで帰ることになったとき、児玉君がいないって大騒ぎになったそうだよ。帰るならみんなに言ってからでないとね。心配をかけるから。」

私は、
「そうか、みんな心配してくれたんだな。悪いことをしてしまった。これからは気をつけよう。」
と思ったものだ。

これが私の精神史に燦然と輝く「海パン事件」だ。

由々しき問題

事件後、
これほどの恥ずかしさを経験したことはない。

今後も恐らくないだろう。
だから安心していろんな挑戦をしていこう、、、と思ったところで気がついた。

私は今年58歳。

海パン事件が一番恥ずかしかったということは、
それ以降の決して短くはない人生において、
私は無自覚に失敗を避け続け、
ロクな挑戦をしてこなかったということではないか?

これは由々しき問題だ。

恥ずかしい思いをした回数は、
自分が挑戦を続けているか否かのバロメーターではないか?

今後は恥ずかしい体験を恐れず求めていこう。

まとめ

ふみサロ

このエッセイは、
私が参加している「ふみサロ」というサロンで月1回書いているビブリオエッセイです。

課題図書が出されるので、
その本から得たインスピレーションでエッセイを書きます。

本は読んでも読まなくても構いません。

題名から、
装丁から、
内容から、
あるいは本の質感から、
自分が感じたことを書いて発表するサロンです。

ふみサロ

このエッセイについて

今回は、
『成功する複業』
が課題本でした。

著者は、
ふみサロで講師をしてくださっている後藤勇人先生です。

この本がなんと13冊目の出版だそうです。

『成功する複業』のなかで著者は、
「なぜ人は、『はじめの一歩』が踏み出せないのか」
と問い、
「失敗したら恥ずかしいと思うプライドが邪魔するから」
と答えています(p.34)。

私が恥ずかしいと思ったことはなんだろう?
と自問したときすぐに出てきた答えが海パン事件でした。

事件自体が面白いですし、
母の言葉も愛あるモノでしたので、
取り上げるエピソードとして十分だと思いました。

最終盤の段落でまとめるオチは、
当初、
「これほど恥ずかしい事件は今後まず起きないだろう。だから何でも挑戦していこう」
というものでした。

しかし少したってから、
「今後恥ずかしいことは起きないなんて保証はないぞ、いや、いままで恥ずかしいことが起きなかったってことは、その間たいしたことをやろうともしてこなかったからじゃないか! それは大きな機会損失だったかもしれない」
と気がつきました。

恥ずかしい思いをした回数は、
自分が挑戦を続けているか否かのバロメーターだと思ったんです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

では、また。

生命って何だろう? 生きるって何だろう?
谺(こだま)

ABOUT US
谺(こだま)
谺(こだま)こと、児玉朋己といいます。 歌うピア・サポーターをしています。 静岡県藤枝市にある自立生活センター「おのころ島」が運営している地域活動支援センター「りんりん」の施設長です。 精神障害を持つ方へ同じ当事者としてピアカウンセリングを行うほか、シンガー・ソングライターとして音楽活動をしています。